「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」

森美で開催されている「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」を観てきた。

www.mori.art.museum

エルメスで行われた関連企画のときも思ったが、環境なんてガン無視している感じがする森ビル内での展示である。ちなみに、エルメスギャラリーではダイアローグ2が行われているので、こちらもそのうち行きたい。

規模感ではニナ・カネルの作品が鑑賞者も作品の中に入れるため、一番印象に残っている。他に面白いと思ったのは、エミリヤ・シュカルヌリーテの映像作品《時の矢》である。

《時の矢》は、人魚のような生物が青い海を泳いでいる映像が続く。また、原発内部で蛇がうごめく様子などが映し出されるのだが、この映像のポイントは、人間が滅びた世界ということらしいのだ。作者の意図としては、人間が滅びてしまうことへの警鐘なのだろうが、個人的には人間ではないが生物が生息していることや、海の美しさから、人間滅亡がある種のハッピーエンドのように見えるところが面白かった。人間の滅亡など、人間にとっては大問題だが、世界からすれば大した問題ではないのである。

他に、やややった者勝ちな作品も散見されたが、総じて面白い作品が多かった。